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メーデー弾圧とは?
★2006年4月30日(日)、「自由と生存のメーデー06」のデモに「階級」的な政治弾圧がくわえられました(詳細12当日の動画@レイバーネット、写真12)。弾圧で一名が道交法違反、二名が公務執行妨害で逮捕。★経過:5/2検察送致&激励行動二名勾留決定、5/6東京で激励行動&情宣/福岡で街頭情宣-報告12。5/7渋谷の準抗告棄却弾劾! 5/8より渋谷署で房内処遇改善を要求してハンスト決起! 5/9準抗告により原宿釈放! 5/10-11東京地裁前情宣10日報告11日報告)、5/11勾留理由開示請求公判弾圧被害者釈放のためキャンセル、処遇改善要求支持者への返礼で渋谷署内留置所へ激励行動緊急集会奪還集会として開催、140名参加の盛況、集会宣言。★小倉利丸さんの弾圧分析Cruel suppression to Japanese Mayday demonstrators by Police和訳 ★富永さとるさんの分析 ★公安警察も反対の共謀罪?
English Resources
A Statement Against Police Suppression at May Day Demonstration | English Appeal | All demonstrators released
声明賛同・連帯メッセージ募集
救援会の抗議声明への賛同署名と支援・連帯のメッセージをお寄せください。
メーデー弾圧抗議声明 ★賛同一覧
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情宣・カンパ要請用PDF (1.03MB)
抗議声明・賛同要請用PDF (940KB)
仲間を返せ! メーデー不当弾圧を許すな5・11緊急集会PDF (1.04MB)
★すでに道行くすべての人必携の時代? 日弁連の被疑者ノート/PDF1MB─逮捕時の自分の人権を守る実践方法が弁護人への書き込みノート形式でまとめられています。★救援連絡センター救援ノートも必読!
連絡先
連絡先:
〒105-0004 東京都港区新橋2-8-16 石田ビル4階14号 救援連絡センター気付
FAX: 03-3352-6594
E-mail: mayday06q(at)yahoo.co.jp
抗議先
原宿警察署
TEL: 03-3408-0110
FAX:03-3408-2270
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-3-15
渋谷警察署
TEL: 03-3498-0110
FAX: 03-3498-1750
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-8-15
警視庁本庁(警備課)
TEL: 03-3581-4321
FAX: 03-3502-1430
〒100-8929 東京都千代田区霞が関2-1-1
※門真市議・戸田ひさよしさんのご尽力によりFAX番号追加
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メーデー救援会
「自由と生存のメーデー06」弾圧粉砕! 三名全員奪還!
2006年4月30日(日)、「自由と生存のメーデー06」の集会と“サウンドデモ(レイヴデモ)”が開催され、100名近くの人々が「プレカリアート(不安定雇用層)」の企画に参加。しかしデモ当初から警察が弾圧を策動(逮捕の恫喝や警告プラカード準備等)、「道交法55条違反」を理由に運転手を行政処分(青切符)、DJをサウンドカーから引きずりおろして逮捕したうえ、混乱にまきこまれた一名も「公務執行妨害」で逮捕。さらにサウンドシステムを積んだトラックを強奪(即日準抗告で翌5月1日奪還)。また、デモコース終盤の渋谷ハチ公前を過ぎたあたりで、「MAYDAY」の垂れ幕を掲げたバルーンを公安警察が強奪しようとして現場が混乱、この過程で一名を「公務執行妨害」でバルーンごと逮捕。去年も同じ態様のメーデーデモが行われているのに、なぜ今年は逮捕?!(詳細12当日の動画@レイバーネット、写真12) 5月2日逮捕の身柄拘束満期で検察送致&激励行動。DJは勾留請求されず釈放。警察の無法なやり方に検察が勾留請求を断念したものの、「公妨」の二名は勾留請求・決定(詳細)。6日東京で激励行動&情宣、福岡で街頭情宣(報告12)。7日渋谷の準抗告棄却弾劾! 渋谷署留置の仲間が8日より房内処遇改善を要求しハンスト決起! 9日原宿の準抗告が「認容」され釈放! 10・11日に東京地裁前情宣10日報告11日報告)、勾留満期の11日の勾留理由開示請求公判弾圧被害者釈放ハンスト勝利(要求詳細)!のためキャンセル(予定されていた弁護人意見)、三名全員を無事取り戻しました。同日、処遇改善要求支持者への返礼で渋谷署内留置所に向け激励行動留置所見取り図)、夜の反弾圧集会奪還集会として開催、140名が参集(livedoorニュースJanJan)、集会宣言採択。共同通信取材に対する原宿署のデタラメDJ、共謀罪TVで語る。金曜アンテナ・蹂躙されたメーデー。東京新聞・サウンドデモなぜ摘発。8月5日やり返しデモ→集会:8.5プレカリアート@アキバ、150名参加!

メーデー弾圧抗議声明 ★賛同一覧

4月30日のデモに参加して警察の違法行為による被害にあわれた方・目撃した方は救援会に情報をお寄せください!
踏み付けられたプレーヤー切断されたDJのヘッドホンバルーン損壊&紛失?ディストーションギターさん報告

※救援会作成の公開情報資源の取扱いはすべて自由とします(GFDLに準じます)。救援会以外のリソースに関しては、著作者に直接お問い合せいただければ幸いです。

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幻の勾留理由開示公判・弁護人意見陳述用紙(案)
勾留満期の11日の午前中に、渋谷署に拘禁されていた仲間が釈放されたため、午後に予定されていた勾留理由開示公判は中止となりました。以下に、この公判で弁護士が予定していた意見陳述案を掲載します。


平成18年(ム)1001
勾留理由公判意見陳述要旨(案)


2006年5月11日

東京地方裁判所 裁判官 平出 喜一 殿
被疑者 渋谷警察署24号

 上記の者に対する公務執行妨害被疑事件について、勾留理由開示公判における意見陳述の要旨は下記の通りである。

弁護人   萩 尾  健 太
〒150-0031 渋谷区桜丘町四番二三号
渋谷桜丘ビル八階 渋谷共同法律事務所
TEL 03 (3463) 4351 Fax 03 (3496) 4345


意 見 の 趣 旨

 職権をもって本件勾留を取り消すとの決定を求める。  

意 見 の 理 由

1 本件の被疑事実
本件の被疑事実は、2006年4月30日、集団示威運動に参加していた被疑者が、デモ行進の推進規制に当たっていた警察官に対し、同人が正面に構えていた透明盾中央付近部に右肩付近で突き当たる暴行を加えて同人の職務の執行を妨害したものとされている。

2 本件逮捕は、表現の自由及び団結権の侵害として違憲である
(1)本件逮捕の状況
 当職が調査した本件逮捕時の状況は以下のとおりである。
 )楫鏝醜堡搬疂瓩強行された2006年4月30日、被疑者はフリーター全般労組が主催する「自由と生存のメーデー06─プレカリアートの企みのために」の一環であるデモ行進(以下「本件デモ行進」という。)に参加していた。この「自由と生存メーデー06─プレカリアートの企みのために」は、いまや全雇用者の3分の1に上るとされる非正規雇用労働者(プレカリアート)に焦点をあてたメーデー行動であり、「生きることはよい。生存を貶めるな」、「低賃金・長時間労働を撤廃しろ。まともに暮らせる賃金と保障を」、「社会的排除と選別を許すな。やられたままで黙っていないぞ」、「殺すことはない。戦争の廃絶を」、「メーデーを抗議と連帯と企ての日に」をスローガンとし、「ただちに戦争をやめよ。イラクでもパレスチナでも、そしてこの国でも。あらゆる場合で『ただ生きること』が否定されてはならない。あらゆる場所で社会的排除と選別を許してはならない。排除・選別された人間は黙ってはいないのだということを、いたるところで見せ付けよう。メーデーを、不安定な日々を強いられる全ての者たち(プレカリアート)の企みの日としよう。」などと訴えかけるものであった。
 なお、本件デモ行進については、2006年4月28日付で東京都公安委員会から許可を受けている。また、本件デモ行進と同態様のデモ行進も昨年5月1日に行われている。

 ▲妊盥埒覆聾畍5時に出発する予定であった。しかし、本件デモ行進が出発する前から周囲に蝟集していた多数の公安警察官がデモ参加者に対して難癖をつけたり、デモ参加者の顔写真を撮影したりするなどの露骨な妨害行為を行っていた。本件デモ行進が出発した後も、公安警察官は無理矢理デモ隊列内に割り込み、デモ参加者の顔写真を撮るなどの妨害行為を行ってきた。特に、デモ隊列先頭に位置していた街宣車周辺には多数の公安警察官や機動隊員が張り付いていた。
 そして、デモ隊列がJR原宿駅近くに到達したところ、公安警察官らが街宣車に乗車していた者を引きずりおろそうとし、同時に、街宣車(荷台にDJを乗せたサウンドカー)周辺に張り付いていた多数の機動隊員がデモ隊列内に突入してきた。その際に、デモ参加者の2名の者が身柄拘束をされた。内1名は10人近くの機動隊員に囲まれ、全く抵抗ができる状態にはなかった。同人は、機動隊員によって腕を後ろ向きに捉えられ、身動きができる状態にはなく、機動隊員らがいない方向にいるデモ参加者に顔を向けて、助けを求めたが、機動隊員らによって仰向けに地面に組み伏せられ手錠をかけられ、街宣車は押収された。

 さらにデモ隊が進行して渋谷駅付近の電車の高架橋をくぐるに当たり、赤い風船3個(黄色地に赤色文字でMAYDAYと記載された垂れ幕が付いているもの)をさげようと作業していた被疑者に、盾を持った警察官が迫ってきて、警察官らが被疑者の持っていた赤い風船をうばおうとしてビニール紐を切った。それに対し、被疑者が抗議の言葉を述べたところ、逮捕すると告げられ、被疑者は逮捕されたものである。

(2)本件逮捕は違憲である
 本件現行犯逮捕は、本件デモ行進を妨害する意図にもとになされたものであって、表現の自由を侵害する違憲の逮捕行為というべきである。
 すなわち、憲法21条は表現の自由を基本的人権として保障しているが、本件デモ行進のような集団示威運動も表現の自由行使の一態様であることはいうまでもない。
 表現の自由は、その内容の価値を問わず民主制の過程では回復困難な基本的人権として強く保障されるべきものであるが、特に集団的示威行動は貧しい者でも簡単に表現の自由を行使できる手段として十分な保障が要請される。
 さらに、深刻な今日の非正規雇用労働者の状態を憂慮し、その連帯と生活の保障・戦争の廃絶を訴えた被疑者らの集団示威行動は、憲法28条で保障された団結権の行使の一態様として、高度な保障が要請されるものである。
 そもそも、1944年のILO第26回総会における「フィラデルフィア宣言」は、第1条(b)として、「表現及び結社の自由は、不断の進歩のために欠くことができない」と宣言して表現の自由を結社の自由と密接不可分のものとしている。また、第2次世界大戦の痛苦の反省に立って、国連は、団結権が保障されていれば労働組合が抵抗勢力になって第2次大戦は起こらなかったかもしれない、戦後にILOが最初にやるべきことは、団結権を保障することである、との強い要請を行い、そのもとで、1946年、結社の自由及び団結権の保護に関するILO87号条約が採択された。このように、反戦と結社の自由及び団結権も、相互に密接な関係を有するものとして国際的には捉えられているのである。
 被疑者らが行っていたデモ行進は、まさにこうしたILOの理念たる表現及び結社の自由=団結権行使の実現そのものであった。
 しかも、4月30日に配られたビラに〈運営上の確認〉として「政治的立場の違いを暴力によって解決することを実践し、その行為と思想を正当化し続ける人々の参加はお断りします。」と記載されていることからも明らかなように、同人らのデモ行進は極めて穏健なものであった。
 しかしながら、本件デモ行進に対する警備活動〜逮捕行為に至る過程をふまえると、捜査当局は、本件デモ行進が表現の自由=団結権の行使の一態様であることを意図的に無視し、ただ単に弾圧の対象としてしかみていないことは明らかである。捜査当局の根底にある考え方は、集団示威運動を単なる暴徒と見る「集団暴徒化論」にほかならない。(それが憲法・国際法の見地に反することは上記の通りである。)
 そして、前述のとおり、捜査当局は、本件デモ行進が始まる前から、本件デモ行進に対する妨害行為を行っており、本件現行犯逮捕は、このような本件デモ行進に対する妨害行為の一環としての位置づけを有するのである。
 そうした観点からすれば、街宣車が押収された後、一番目立っていた「MAYDAY」との垂れ幕をつけた風船を、警察官らが奪ったことに端を発する本件逮捕は、本件デモ行進に対する捜査当局の妨害行為の一環であり、まさに「MAYDAY」に関する集団的示威行動の弾圧を狙った団結権・表現の自由の侵害そのものとして違憲の逮捕行為というべきである。

(3)本件被疑者以外は釈放された
 本件のデモ行進に参加して逮捕された3名のうち、1名は検察官が勾留請求をせずに釈放され、他の1名は勾留に対する準抗告の認容により、5月9日付で釈放された。
 被疑者以外の2名が釈放されたことは、捜査当局の妨害行為の違法性が裁判所によっても認められたことを示す。さらに、前述のように本件逮捕が本件デモ行進に対する捜査当局の妨害行為の一環であることからすれば、本件逮捕もまた表現の自由を侵害するものとして違憲・違法と認められるべきである。 

3 被疑者の逮捕は嫌疑無き逮捕および過剰な有形力の行使として違法である
(1)本件の被疑事実は認められない
 そもそも被疑者が「いきなり警察官の楯を肩で突いて暴行した」という事実は存在しない。
 したがって、何ら警察官の職務の執行は害されておらず、その危険すら生じていないのである。
 前述の通り、被疑者は警察官が風船の紐を切り風船を奪ったことに対して一言抗議の言葉を述べたにすぎない。その結果、被疑者は逮捕されたが、その抗議は、風船を掲げるという表現の自由の行使を侵害してなされた警察による器物損壊という違法行為に対するものであるから、当然正当である(風船に紐が付いていたこと、警察官らが風船を奪ったことについては別紙写真参照)。
 なお、警察は、赤い風船を奪おうとしたことを、「電車の高架橋をくぐるに当たっての危険防止のための風船の一時預かり措置」と主張しているようである。しかし、なんら被疑者及びデモ隊の同意を得ていない行為であり、かかる措置は警察比例の原則に基づいて必要最小限度で採られなければならないが、被疑者が風船を下げるに任せれば警察が「一時預かり措置」などを行う必要がなかったのであるから、警察比例の原則に反し、警察が行った措置は正当と認められない。
 しかも、前述のように風船の浮揚が表現の自由の行使として重要な手段であることから、警察官が推進規制の職務を執行するに当たっても、風船の浮揚は本来最大限尊重されなければならない。
 こうした場合に、しかも、警察官による風船の紐切断という違法行為が先立っていれば、被疑者のそれに対する抗議はまったく正当であって、何ら脅迫に当たる余地はなく、明らかに公務執行妨害罪の構成要件に該当しない。
 以上からすると、本件において被疑者には犯罪の嫌疑は皆無である。

(2)警察官に対する公務執行妨害罪の特徴
 本件のような、警察官に対する公務執行妨害罪は、他の犯罪と異なる特色を有する。
 近代国家における刑事司法制度は、報復の連鎖を防止し、真実の発見と適正な刑事制裁を実現するため(刑事訴訟法1条)、被害者の報復を禁止し、国家に刑罰権の行使を一元化させ、犯罪捜査を警察・検察といった専門機関に委ねたものである。
 ところが、本件のような警察官に対する公務執行妨害罪の場合、実質的には「被害者」に当たる警察が、犯罪捜査をおこない、報復をなすに等しい。
 本来、こうした場合には「被害者」たる警察とは別の機関が捜査に当たるような立法がなされることが好ましいが、そのような法制度が採られていないわが国の場合、通常の犯罪捜査の場合と異なる点に十分に留意し、犯罪の嫌疑の存否の判断にあたっては十分に厳格に考慮することが必要となるのである。

(3)一方当事者たる警察作成の資料は信用できない。
 そもそも、勾留にあたって検察官が裁判所に提出した疎明資料の中には、被疑者が警察官に対して暴行脅迫を行ったと思料されるような客観的な疎明資料はないはずである。検察官が提出した疎明資料の中には、警察官が作成した現行犯逮捕手続書、捜査報告書、逮捕行為に携わった警察官の供述調書の類が存在すると思われるが、もしそれらの疎明資料の中で、被疑者が警察官に対し暴行を行った旨述べられているのであれば、そのような記載は虚偽と言わなければならない。
 本件のような公務執行妨害事案において、逮捕現場に立ち会った警察官が虚偽の供述をすることはままあることなのである。例えば、東京高裁平成14年(う)第1197号(2004年1月21日宣告、確定)の事案は、羽田空港内で警察官に対して暴行を行ったとされる公務執行妨害被告事件であるが、以下のように判示し、警察官の証言の信用性を否定し、被告人を無罪に導いた。
 「4人の警察官の証言内容は、奇しくも、山口がメモ紙片を紙コップに入れようとした被告人を制止しようとして暴行を受けたという状況だけが一致していて、その余の詰所内の状況についてはまるで整合性がないどころか、むしろ証言内容が相互に矛盾しているといってもよく、山口以外の3人の警察官については、一体誰が本件暴行時に詰所内にいて、どこに位置していたのかが全く判然としないのであり、そのような3人の警察官の目撃証言に、たやすく信用性を認めることはできないというべきである。」
 「4人の警察官の証言には、容易には払拭できない疑問が種々認められる」
 公務執行妨害事案の証拠構造は、捜査当局側の資料と被告人の言い分のどちらに信用性が置かれるか、ということになりがちであるが、上記裁判例から明らかなとおり、現場に臨んだ警察官は一方当事者であって、自らの職務執行の適法性を取り繕うために平然と虚偽供述を行うのである。このようなことが実際に横行されていることを十二分に留意して、検察官提出の疎明資料を吟味すべきである。

(4)過剰な有形力の行使による逮捕の違法
 本件被疑者逮捕に際し、20名近くの警察官が被疑者を引き倒し、路上に腹這いにさせ、被疑者のうえに覆い被さって被疑者を押さえつけて首などを圧迫し、後ろ手に手錠を掛けるなどの暴行を加えた。これは、被疑者の身柄拘束の必要を超えた有形力の行使である。その点でも、本件逮捕は憲法31条の適正手続の法理及び刑事訴訟法1条に反し、違憲・違法である。

4 逮捕の違憲・違法に基づく勾留の違法
 以上のように、本件逮捕は違憲・違法であるから、本件勾留もその瑕疵を引き継ぎ、違憲・違法である。

5 被疑者には「罪を犯したと疑うに足りる相当な理由」が存在しない
 前述のように、被疑者は犯罪の嫌疑もないのに逮捕されたのだから、被疑者には「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」(刑訴法207条、60条)が認められない。

6 被疑者には勾留の理由がない
(1)被疑者の職業・配偶者の存在・刑の軽重の考慮の欠如
 被疑者は予備校講師であり、配偶者と自己名義の賃貸マンションに同居している。
 また、前述のように被疑者は無実であるから、むしろ自己の不起訴・無罪を勝ち取りたいはずである。
 にもかかわらず、被疑者が上記のような職を捨て、配偶者を捨てて、わざわざ逃亡するというのが著しく常識に反する。
 したがって、勾留を認めた裁判官の判断は経験則違反の誤りを犯したものであるから、被疑者の勾留を直ちに取り消すべきである。

(2)完全黙秘についての考慮
 裁判官は、被疑者が氏名を含めて完全黙秘していることを逃亡すると疑うに足りる相当な理由があると判断した際に考慮したものと思われる。
 そうした考慮は、憲法38条1項、刑訴法198条2項に規定されている黙秘権の侵害である。被疑者の黙秘権の保障を実効あらしめるために、黙秘したことによりいかなる不利益を受けることも許されないのは当然である。そしてこの原理は、本件のように被疑者の身柄拘束の当否が論ぜられる場合にも当然適用されるものである。
 裁判例も、被疑者が黙秘することをもって逃亡のおそれがあるとすることはできないとしている(東京地判昭43・9・12判例時報543号89頁)。
 実際上も、本件のような公務執行妨害事件で完全黙秘をしている被疑者は、むしろ無罪を勝ち取るべく訴訟に精力を傾注しこそすれ、逃亡した例は当職の知る限りない。
 黙秘していれば逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとするのは、経験則に反する判断なのである。
 ところが、裁判官は、安易に、黙秘していれば逃亡すると疑うに足りる相当な理由があると判断したのである。
 この点でも、裁判官の判断の誤りは明白なので、被疑者の勾留を直ちに取り消すべきである。

7 勾留の必要性はない
 裁判官は、本件のような事案で、このまま勾留が継続されれば被疑者が失職の危機に瀕しかねないなどの不利益について自らの責任を自覚して勾留の必要性を判断されたのだろうか。
 前述のように犯罪の嫌疑および逃亡すると疑うに足りる相当な理由が皆無である。そして、警察官らが、このデモで最も目立っていたDJを逮捕し、サウンドカーを押収したうえ、それについで目立っていた風船を奪取し、それに抗議の声を挙げた被疑者を逮捕して、デモ隊の集団示威行動を無力化させたという本件の経緯からすれば、警察官らの行動の狙いはデモ隊の集団的示威行動の規制そのものであり、本件勾留はもっぱら非正規雇用労働者の連帯を呼びかける被疑者らの運動への弾圧・いやがらせとして請求されたものと疑わざるを得ない。
 このような場合、勾留の必要性が存しないことは明らかである。
 ところが、裁判官は、警察・検察がこうした犯罪捜査を逸脱した目的で勾留を請求したことを考慮することなく、安易に被疑者を勾留したのである。
 したがって、裁判官は勾留の必要性についての判断を誤ったことは明らかだから、被疑者の勾留を取り消すべきである。
 
8 結語
 本日、被疑者の両親と配偶者は、無実の罪で勾留されている息子の身を深く案じ、本日勾留理由開示公判で意見陳述を行う。
 裁判官も人の子であれば、このわが子を思う親の気持ち・配偶者の気持ちをご理解頂けるものと当職は信じている。
 このように長年被疑者とともに暮らしてきた家族こぞって意見陳述を行い、被疑者の無実を確信していること、逃亡の虞がないことを保障している事実は重大である。
 裁判官におかれては、被疑者には勾留の理由も必要性もないものと認め、職権で被疑者の勾留を取消し(刑訴法87条)被疑者を釈放されるべきである。
 一時も早い被疑者の身柄拘束からの解放こそ、人権擁護の砦たる裁判官の責務である。
以上
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